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マダガスカル国 アロチャ湖南西部地域灌漑施設改修計画 |
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2008年~2022年
マダガスカル国の農業セクターは、総人口の63%、GDPの26%を占める主要産業です。コメは国民の主食で、農民の7割以上が稲作に従事しています。しかし、灌漑稲作地帯では、焼畑や森林伐採によって荒廃した山地から多量の崩壊土砂が流出して、河川や灌漑水路へ流入・堆積し、灌漑機能が低下しています。また、サイクロンや病虫害等も相まってコメの生産拡大が阻害されており、コメの自給は達成されていません。 このためコメの消費量の10%を輸入に頼っていて、コメの生産性を向上し生産量を増加することが必要となっています。そのためには、コメの生産基盤強化を図ることが必要で、灌漑地区上流域からの土砂流出量の軽減や灌漑機能の回復が急務となっています。このような状況を受け、マダガスカル政府は、全国の既存水田約100万haを対象にした灌漑整備事業と、灌漑地区上流域における植被回復・植林による持続的水源涵養事業を一体的に実施して、コメの生産基盤を強化することとしています。 こうした状況を背景として、マダガスカル政府はコメの国内需要の約 10%を生産する国内最大のコメ供給地帯に位置しているアロチャ湖周辺において同プログラムを推進する方針を掲げました。この方針の下、アロチャ湖南西部 PC23 地区において、灌漑水の安定供給を図り、もって同地域のコメ生産量の拡大に寄与することを目標とするプロジェクトの無償資金協力を我が国に対し要請しました。JICAは要請内容の妥当性・緊急性及び無償資金協力として本「アロチャ湖南西部地域灌漑施設改修計画」を実施しました。 協力事業対象として、アロチャ湖南西部 PC23 地区約10,000haの老朽化した灌漑施設の改修を行いました。具体的には、洪水放流工改修1カ所、頭首工改修5カ所、幹線用水路改修約50km、農道改修約60km、ソフトコンポーネント(灌漑施設マニュアルの作成、維持管理研修)1式です。 |