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ベトナム国 ベンチェ省水管理事業準備調査 |
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2015年~2024年
ベトナムの米どころとして知られるメコンデルタは、国の生産量の半分以上を供給する米作の重要な地域です。 一方でこの地域は雨季の洪水や乾季の塩水の侵入など、気候変動による重大な脆弱性に直面しています。 プロジェクトの対象地域であるベンチェ省では、第一次産業による貢献がGDPの44%を占めています。 その成長は貧困削減に加え、更なる経済発展の促進のために極めて重要な役割を果たしています。 それにも関わらず、ベンチェ省は気候変動によって引き起こされる塩水の侵入に対し、最も影響を受けやすい地域であることが調査によって明らかになりました。 このような状況を踏まえ、ベトナム政府は水門の建設による塩水侵入を抑制する政策を始動させ、多数の水門の計画と工事実施が進行中です。 既に実施された小さな水門群の設置は、塩水侵入に対する明らかな効果があることを証明しました。これを背景として、大規模水門による塩水防御事業の計画策定とその実施を目指し、ベトナム政府は日本政府に対して技術並びに財政支援を要請し、2015 年から 2016 年にかけて現地で準備調査が実施されました。 準備調査の実施により、ベンチェ省に合計8か所の大規模水門を建設し、それらを監視・モニタリングするシステムの導入が望ましいとの提言が得られました。この提言を受け、両国政府は融資総額243億円の借款契約に合意し、2017年7月に契約を締結しました。 2019年9月、当社を主体としたコンサルタントによる詳細設計を皮切りに事業が開始されました。2020年に入ってからCOVID-19がまん延し、事業は一時中断しましたが、2023年には建設業者の事前技術審査が実施され、今後価格入札が実施される予定になっています。 |