業務案内[海外]中近東
エジプト国 灌漑水資源管理改善事業準備調査 |
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2020年~2023年
エジプトは、年平均降水量が51mmしかない乾燥帯地域です。水資源の90%以上はナイル川に依存していますが、年間の利用可能水量は国際協定により555億cumに規制されています。さらに近年急激な人口増加や農地の拡大により水需要が増加し、一人当たり年間水資源量は水不足の目安とされる1000cumを大きく下回る720cumとなっています。 エジプトの水消費量の約95%は農業分野が占めてします。政府は主に幹線水路上の調整堰の建築や改修を通じて適切な水分配の実現に努めてきましたが、老朽化や用水路内の土砂堆積等によって、灌漑システム全体の排水管理や農地への必要水量の供給が困難になっています。 2016年にエジプト政府は日本政府に対して農業生産の改善と住民の所得・生活水準の向上を目的とした「灌漑水資源管理改善事業」の支援を要請しました。本事業はこの要請に基づき、上エジプトの570kmの灌漑と中央デルタの34kmの灌漑に掛かる地区を対象に、事業内容や運営・維持管理体制、環境・社会配慮等の調査を行い、ODA融資事業として実施するための準備調査を行いました。 |